- 公務員がブログ運営すること自体は全く問題ない
- 広告収入とアフィリエイト収入は認められていない
- ただ、公務員を続けていても稼ぐ力は身に付かない
- ブログ運営で得られるスキルは必ず役に立つ
- 副業解禁に向けた準備としてブログ運営はおすすめ
- 時間が確保しやすい公務員にはブログは相性が良い
公務員として働いていて最低限の収入はあるけど、余裕資金や将来の資産確保のために副業を始めたいという考えは非常に素晴らしいです。副業は国をあげて世間的に推進されており、公務員も副業を推進していく流れが広がっています。
「公務員は副業禁止だから」という古い考えのままだと、あっという間に周囲に取り残されてしまいます。この記事では、副業の選択肢の一つとしてブログについて解説しています。結論、ブログの広告収入やアフィリエイト収入を得ることは現時点では公務員に認められていません。
しかし、副業解禁の流れがあることや、ブログで得られるスキルは多くの副業に応用できることから、公務員でも今のうちからブログ運営をしておくことを強くおすすめします。
この記事を読めば、公務員がブログ運営を今すぐ始める理由と、ブログ運営を行うメリットや注意点が分かります。公務員でブログを始めようか悩んでいる人に参考になる内容なので、ぜひ最後まで読んでください。
公務員でもブログを運営して良いのか?➡全く問題ありません
ブログ運営は公務員が行っても全く問題ありません。個人がブログで文章や情報を発信することは、表現の自由として憲法で保障された基本的人権の一つです。各自治体がブログを運営して自治体の情報発信をしているのと同じように、個人のブログ運営を制限することはできません。
ただし、業務に関わることや、自治体が特定できる内容を個人ブログに掲載するとトラブルになる可能性があるため避けましょう。つまり、業務に関わることではなく、個人的な趣味や娯楽の範囲内でブログ運営することは全く問題ないということです。
職場に申請する必要もありません。
公務員が今すぐブログを始めるべき理由
ブログ運営をしている公務員はかなり少ないと思います。副業禁止という制限に引っ張られて、新しい取り組みをすることへの壁を感じるからです。だからこそ一日でも早くブログ運営を始めるべきです。具体的な理由は以下のとおりです。
副業解禁時の選択肢が広がる
公務員の副業解禁の流れは拡大傾向にあります。以下は公務員の副業解禁に向けた動きです。
副業が解禁されたとは言え、実際には取り組める副業の内容に制限があり、公務員が副収入を得る主な手段は以下のようなものです。
- 不動産投資
- 株式投資・FX・仮想通貨などの資産運用
- 執筆活動
- 講演
- 家業の手伝い
- 小規模農業
- 売電
- 不用品販売
- 地域貢献性、公益性の高い有償活動
よく見てみると、実は手が出しにくく、できる人が限られているものが多いのが特徴です。
ブログは入ってないの?
ブログの主な収益は、「広告(アドセンス)収入」と「アフィリエイト収入」と呼ばれるものです。両者の全体像は以下のとおりです。
広告(アドセンス)収入
広告(アドセンス)収入は、広告がクリックされるだけで、広告主からGoogle経由で報酬が入ります。しかし、1クリックあたり数円~数十円の報酬なので、単価は低いと言えます。
アフィリエイト収入
アフィリエイト収入は、クリックされた広告から商品が売れると、広告主から広告仲介業者(ASPと呼びます)を経由して報酬が入ります。報酬は数千円~1万円を超える高単価の案件もあります。
ブログが読みづらくなるので、私は広告(アドセンス)は貼らない主義です。
「広告収入」と「アフィリエイト収入」は報酬目的になるため、現状では公務員には許可されていません。ただし、副業解禁の流れに伴ってブログ収益が許可される可能性はありますし、ブログで得たスキルを他の副業に生かすことも可能です。副業が解禁された時に選択の幅が広がるのがブログ運営を今すぐ始めるべき理由の一つです。
副業解禁時にスタートダッシュできる
公務員における副業の全面解禁はいつになるか分かりません。今のうちからブログ運営で副収入を得る土台を作っておけば、スムーズに副業を始めることができます。
ブログは昔からある副業の一種なので、参入している人は多いです。昔から参入している人とブログで対等に戦うのはかなり厳しいですが、ブログ運営を通して得ることができるさまざまなスキルを活かして副業に取り掛かることができます。
- 何もしてこなかったけど副業が解禁された
- ブログ運営している最中に副業が解禁された
では、圧倒的に後者の方が有利です。
副業が社会的に推進されているとはいえ、まだまだ副業をしている人は多いとは言えません。副業禁止を理由に何の準備もしていないと社会の波に乗り遅れてしまうので、今のうちから準備をしておくことが重要です。
ブログ運営には時間がかかるから
ブログ運営には時間がかかります。高品質な記事を積み上げて人に読んで貰えるようになるまでにはかなりの時間を要します。また、ブログ記事を読んで貰うには検索結果の上位に表示される必要があります。
普通に記事を投稿したら検索結果に載るんじゃないの?
と考えた方は甘いです。例えば、収益性の高いジャンルのひとつとして、「転職」と検索すると検索結果の上位は大手企業サイトが多大なお金をかけて運営しているメディアばかりです。個人のメディアが大手企業と真っ向勝負しても勝てないため、ジャンルや戦術を変えながらじっくり時間をかけて試行錯誤していく必要があります。
公務員は部署にもよりますが、以下の理由から時間を作りやすいです。
- 土日・祝日休み
- 定時退勤
- 夜勤なし
- 有給や振替の取得
- 時差勤務
さらに、今後は週休3日制の導入も推進していくため、多くの時間をブログ運営に費やすことができます。現状、ブログの収益は副業として認められていないため、変に焦らずじっくりと時間をかけて副業の全面解禁に向けて準備を進めていけるという点で公務員にとってブログ運営はまさに最適と言えます。
費用がほとんどかからないから
ブログ運営にはほとんど費用がかからないのもメリットです。ブログ運営に必要なものは以下の4つだけです。
必要なもの | 説明 |
パソコン | 中古や3~5万円程度のもので十分。文章を書いたり、調べ事をしたり、画像を探したりするくらいなので、高いスペックのパソコンは不要。 |
インターネット環境 | 普通にインターネットにつながれば問題ない。 |
レンタルサーバー代 | 月額1,000円程度。ブログを立ち上げる時に必要なインターネット上の土地。 |
ドメイン代 | 年間700円~1,500円程度。立ち上げたブログの表札。https://〇〇〇〇.comの〇〇〇〇.comの部分。同じ文字列のものは世界に一つしかない。 |
これだけです。パソコンやインターネット環境があれば、月額1,000円ちょっとで取り組むことができるのが魅力です。投資などを始めようとすると多くの初期費用が必要になりますが、ブログ運営は初期費用および維持費がほとんどかからないためリスクなしで始められるのは非常に大きなメリットです。
公務員がブログ運営で得られる4つのこと
公務員がブログで収益を得ることは現状認められていませんが、ブログで得られるものは収益だけではありません。むしろブログを運営する中で得られるWEB上のスキルやメディアリテラシーの方がもっと価値があります。具体的には以下のようなものです。
ライティングスキル
ブログはWEB上で文章を書くので、WEBライティングのスキルが磨かれます。公務員は日常的に文章に良く触れますが、公務員が書く文章は公文書であり、いくら書いてもWEBライティングのスキルは向上しません。WEBライティングと公文書の特徴を例に比較してみます。
WEBライティング | 公文書 |
---|---|
簡潔で分かりやすい文章 結論ファースト 読んでいて面白く、興味を引き立てる 装飾や図解、画像が豊富で飽きさせない 表現の幅が広い | 難解で分かりにくい 遠まわしな表現で何が言いたいのか分からない 読んでいて退屈 文字だけの羅列で読み進めたいと思えない 形式ばった表現 |
WEBライティングは小説や一般的な文書と違い、読者にとって分かりやすく、面白く、読みやすいものでなければなりません。
公務員は文章に触れる機会が多いから有利だと思うけど…。
確かに、語彙力や文章を書くことには慣れているかもしれませんが、公文書はWEBライティングに求められる要素とは真逆です。公文書のような文章を書いていても誰も読んでくれません。
しかし、意識して訓練さえすれば誰でもWEBライティングのスキルを磨くことができ、将来的にWEBライターへの道という選択肢も広げることができます。
デザインスキル
ブログ運営を行うと、デザインスキルが身に付きます。ブログ運営する中で身に付くデザインのスキルは具体的には以下のとおりです。
- サイト全体のデザイン
- 記事の装飾
- 画像、図解の作成や編集
ブログ運営をした経験のない人は上記のようなデザインスキルがゼロの状態からスタートすることになります。しかし、今はWEBサイト上やYoutube、画像作成サイトのテンプレートをもとにプロのデザイナーのスキルを簡単に学んで真似できる時代です。
デザインのセンスに自信がなくても、WEBライティングと同じように実践して真似していくうちに確実にスキルを磨くことができます。デザインスキルを磨くことで、将来的にWEBサイトや画像などを作成するWEBデザイナーとしての道も開かれる可能性があります。
私も1年前は最初は全くの初心者でしたが、このブログの記事、図解、画像は全て自分で作成できるようになりました。
SEOの知識・施策
SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化と訳します。簡単に言うと、読者が検索窓にキーワードを入れて検索した時に、自分の記事を検索結果画面の上位に表示することです。
将来的にブログで収益化するためには、読者に記事を見つけて読んでもらう必要があります。そのためには、検索結果の1ページ目の上位に表示させることが最も効果的です。何か調べ事をする時、検索結果の2ページ目以降まで確認することはほとんどないはずです。
記事を見つけて読んで貰うには検索結果のできるだけ上位に表示できるようにすることが何より大切です。
SEOのルールは日々変わり、簡単なものではありません。各種メディアの運営者が必死になってSEOの上位を狙っているため、意識的にPDCAサイクルを回す必要があります。最近では、個人や法人問わず、WEBサイトをSEOで上位表示するための施策を提供するSEOコンサルという仕事も盛んに行われています。
メディア運営力
ブログ運営を通してメディア運営力も培えます。メディア運営力とは以下のようなものです。
- ターゲット読者の選定
- 読者ニーズの把握
- 読者の流入数の分析と施策
- 外部メディアとのやり取り
- 収益化の技術
- 購買への施策
集客-興味関心の引き出し-信頼性の構築-提案-購入という一連のビジネスモデルをブログだけで完結できるのがブログのすごいところです。ゼロから始めて自分の力でお金を稼ぐ難しさと面白さを学べて、リスクがほぼない(月々1,000円ちょっとで、いつでも辞められる)のがブログの最大のメリットです。
ブログ運営は思っている以上にやることは多いですが、その分多くのことを学べます。
公務員にブログ運営をおすすめする理由
公務員にブログ運営をおすすめする理由は4つあり、以下のとおりです。
収益化のチャンスがある
ブログという自分だけのコンテンツの土台を作っておけば、公務員のブログ収益が副業として認められた時にすぐに収益化するチャンスがあります。ブログを作るためにはかなりの時間と労力が必要で、読者に読んで貰えるようになるためには最低でも半年~数年単位でコツコツ作業を続ける必要があります。
ブログの収益化が副業として認められてからブログを作り始めても、結果が出るまでにはどんなに頑張っても半年~数年かかります。結果が出ない可能性もあります。今のうちから将来を見据え、余裕を持ってブログの土台を作っておくことをおすすめします。
「どうせ今は収益化できないから」と割り切ることで気持ち的に余裕をもって取り組めるのも良い点です。
時間と場所が自由
ブログ運営は時間と場所を問いません。自分の空いている時間に好きな場所で作業できます。インターネット環境がなくても、パソコンさえあればメモ帳に文章を書き貯めておけるため、いつでもどこでもブログ作業が進められます。私は平日は日常生活において以下のように作業時間を確保しています。
- 早起きして職場で1時間30分
- 昼休みに30分
- 帰宅後2時間
- 休日は8時間
職場にノートパソコンを持っていき、スマホのテザリング機能でインターネットに接続しています。動画を見たり、容量の重い作業を行うわけではないため、毎日職場でテザリングをしても毎月の合計は10GBを超えるか超えないかくらいです。
私は20GBのプランに契約しているので余裕で範囲内に収まります。
資産性を持つ
ブログは資産性を持つ副業の一つです。一般的に所得にはフロー型所得とストック型所得の二種類があり、それぞれ以下の特徴を持ちます。
フロー型所得 | ストック型所得 | |
代表例 | 給料 アルバイト代 報酬 | 不動産収入 資産運用 ブログ Youtube |
得る方法 | 継続的な労働や活動 | 資産の構築 |
安定性 | 労働や活動ができないと途絶える可能性 | 比較的安定 |
時間 | かけた時間によって収入が増減する | 一度構築すれば自動で資産を生み出す |
ブログはストック型の所得に分類されます。自分が稼働していない時間にも収益を発生させることができるため、極端な言い方をすればお金を生み出す資産とも言えます。
厳密には、定期的なメンテナンスや記事の修正、追加などが必要なので完全な放置をしても安定的に稼ぎ続けることは難しいです。しかし、収益化できるブログはそれだけで高い資産価値があると言えます。
実践的スキルが身に付く
公務員は経済的利益を追求せず、法律を遵守した業務が義務付けられています。ビジネスモデルのもとでPDCAサイクルを回して稼ぐ力はどうやっても身に付けることはできません。
例えば、40年公務員を続けた人と20代で事業を立ち上げて数年経過した人を比較した場合、自分でお金を稼ぐ力があるのは圧倒的に後者です。
ブログ運営をすることで、WEBライティングのスキルやデザインスキルなどが身に付き、お金を自力で稼ぐための実践的なスキルを身を持って学ぶことができるのが大きなメリットです。
公務員がブログ運営する時の注意点
ブログ運営は、現状でブログ収益が禁止されている公務員であってもおすすめできる将来への自己投資ですが、いくつかの注意点もあります。
現時点では収益化が禁止されている
ブログの収益化の柱である「広告収入」と「アフィリエイト収入」は現時点では公務員には認められていないため、手を出すことは避けましょう。
ブログの収益で稼ぐというよりは、ブログ運営を通してさまざまなスキルを身に付け、将来の副業や職業選択の幅を広げ、自分で稼ぐ力のある公務員になることを目標にした方が気負わず継続しやすいです。
将来的には収益化が認められるチャンスもあるので、やっておいて絶対に損はありません。
身バレしないように行う
公務員のブログ運営自体は禁止されていませんが、身バレするとブログ運営の継続が困難になる可能性があります。例えば、以下のような原因で個人が特定されやすいです。
- 特定の場所の写真を載せる
- プライベートなSNSとブログを関連づける
- 発言の内容が個人や自治体を特定できるものになっている
- うっかり誰かに喋る
どこの誰が見ているか分からないインターネット上では、さまざまなヒントから個人が特定されることはよくあります。せっかく作ったブログで自由な発信ができなくなるのはもったいないので、匿名性は保持したまま運営することをおすすめします。
個人や自治体が特定される投稿は避ける
個人や自治体が特定されると、「インターネット上の匿名の誰か」から「A自治体の〇〇さん」という立場に変わるため、自由な情報発信ができなくなります。仮に不適切な投稿をすれば、自治体が責任を問われるリスクを負うためブログ運営を続けることが難しくなります。
基本的に、公務員とは全く関係のない趣味や好きなことを発信するのがおすすめです。
まとめ
公務員がブログ運営を始めることは、現在の規制下でも非常に有益な自己投資になります。特に、副業解禁が進む中で、ブログは将来的に収益化できるチャンスがあり、今のうちにスキルを磨くことが重要です。
ブログを通じて、ライティングスキル、デザインスキル、SEO知識、メディア運営力など、実践的なスキルが身に付き、将来のキャリア選択肢が広がります。運営には時間がかかるため、早期に始めておくことで、副業解禁時に有利な立場に立つことができます。ただし、収益化に関しては現時点では避け、身バレや自治体特定のリスクを避けつつ、じっくり時間をかけて準備することが重要です。